私たちの研究室は帝京大学医学部10F 内科研究室内に存在します。
帝京大学医学部卒業生である田代晴子教授の元、臨床、研究、教育を行っています。
臨 床
日本血液学会研修認定施設として、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病などの血液悪性腫瘍や免疫性血小板減少症、再生不良性貧血、などの非悪性腫瘍疾患も含めた幅広い血液疾患の診療を行なっています。特徴として、近隣施設や他科から疑い段階での紹介が多く、診断から最終的な治療までを一貫して行うことが多い病院です。入院病床は、Class 100の無菌室4 床、Class 10000 の準無菌室8床を含む血液内科専門病床25床を擁しており、年間20件程度の自家移植、同種移植を行っています。移植ソースとしては、臍帯血移植の比率が高く、非血縁者間造血細胞移植の移植認定施設カテゴリー2を取得している。移植チーム内には、移植コーディネーター(HCTC)やLong term follow-up (LTFU)外来研修済看護師も在籍しており、移植医療の質の向上に努めています。
研 究
1.血液悪性腫瘍性疾患に対する免疫遺伝子療法の開発
急性骨髄性白血病に対するC-type lectin like molecule 1 (CLL-1) を標的としたChimeric antigen receptor T 細胞の改良と、新たなCAR 標的抗原を探索し、それに対するCAR-T を作成、新規免疫遺伝子療法を開拓しています。
2.造血器腫瘍におけるCRISPR screening を使用した遺伝子制御メカニズムの探索
CRISPR screening を使用した多発性骨髄腫における薬剤耐性メカニズムの発見とそれを乗り越えるための併用療法の開発を行っています。
3.Virtual Reality(VR) を利用した骨髄穿刺教育コンテンツの開発(冲永総合研究所杉本真樹教授との共同研究)
そのほか、他グループとの共同研究を複数行っております。
教 育
医学部3年の講義では、国家試験対策としての講義だけでなく、最新の技術や治療について話題なども取り入れ少しでも血液疾患に興味を持てるよう工夫しています。5年BSLでは、できる限り患者さんとのコミュニケーションをとれるよう、コロナ禍であっても可能な範囲で担当患者をつけるようにしており、直接の担当が難しいときでもWebを利用して、患者さんとコミュニケーションをとり、患者心理を学ぶ時間などを設けています。6年の病棟実習では、医師国家試験対策にとどまらず、基礎実験に興味のある学生には実験の指導も行っています。また2021年度より、医学部生の研究室配属を受け入れており、現在2名の学生が研究室メンバーとして活動しています。